1999年8月、当時参加していたロックバンド Crescent 向けに書いたプログレッシブロック的な曲です。
バンドの末期にメンバーチェンジが続き、新しい方向性を模索していた時期のもので、切ない・悲しい歌が多かったこのバンドとしては珍しく、グロテスクな歌詞と激しいリフワークが特徴です。
1999年8月、当時参加していたロックバンド Crescent 向けに書いたプログレッシブロック的な曲です。
バンドの末期にメンバーチェンジが続き、新しい方向性を模索していた時期のもので、切ない・悲しい歌が多かったこのバンドとしては珍しく、グロテスクな歌詞と激しいリフワークが特徴です。
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この畸形樹の森でか弱いひこ生えを折った
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ねじれた枝が糸を引く樹液を垂らす
柔く凹む濡れた大地
苔むす暗い森で何かを踏みつけて見ると未だ温かい肉
かつては息してた骸
しじま照らす燐の炎
音もたてず古木が腐ってゆく
目を閉じても時計は止められない
もう幼い夢路の抜け殻
遠く消えた
今はもう何もない
この畸形樹の森で一番高い木の幹に
当てた耳に聞こえる数々のうめきはきっと
ぬめり帯びた闇の息吹
この身体を次第に侵してゆく
目を開けても痛みは消せはしない
もう触手が骨まで届いた
硬直する手足は動かない
根と朽木が幾重に絡んでゆく
踏み抜いても何処にも行き場はない
もう空ろな命の灯火
凍りついた
今はもう
何も
ない